テレビでは日光浴で皮膚をさらすことで、紫外線による悪影響についての内容を取り上げたニュースや番組がたくさん放送されています。
しかし、これはあくまでも皮膚トラブルのお話!
適度な日光浴というのは、骨と深く関わりがあり、特に高齢者にとっては『骨粗鬆症予防』という観点から必要なことだとの内容も発表されています。
ポイント
- 老人ホームで働いている方
この日光浴の効果をもとにレクを組み立てて、営業での売り、稼働率アップに繋げてみてください。(実際に評判がいいです!) - 自宅で介護をしている方、骨折が心配な方
全てご自宅でもできる内容です。効果を知ったうえで行うことをお勧めします。
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日光浴が骨粗鬆症予防になる理由
骨粗鬆症に必要な栄養素は『カルシウム』
このカルシウムの代謝、吸収に深く関わるのが『ビタミンD』という栄養素だと言われています。
厚生労働省のホームページ内の記事では、このビタミンDの濃度が一定未満になることで、身体機能の低下や転倒リスクが高くなるとまで記載されているのです。
ここまで骨に影響を与えるビタミンD。
このビタミンDは、食事からも当然摂取しなくてはいけないものですが、食事からの摂取だけでは十分な量を体内に取り込むことができません。
日光浴をすることで、紫外線を浴び、皮膚でビタミンDが作られるのです。
つまりこういうこと!
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骨粗鬆症だけじゃなかった!日光浴の効果!
骨を丈夫にする以外にも、日光浴には次のような効果があると言われています。
血行促進!脂肪燃焼
これは、想像がつくかもしれませんが、太陽の暖かさで身体がポカポカ。なんてことはよくあります。
血行促進が促されれば、デトックス効果も期待でき、脂肪燃焼、ダイエットに効果的なのでは?と言われているのです。
心を助けてくれる!
これもよく聞く話かもしれませんが、日光浴はうつ病の治療にも効果的と言われています。
日光を浴びることで『セロトニン』という物質が作られます。
セロトニンの効果
セロトニンが欠乏するとうつ病発症リスクが高まると言われています。
セロトニンは、精神を安定させる働きがあります。
また、集中力にも関係していると言われているのです!
認知症予防!
前項にも書いた、ビタミンD。
この栄養素からの効果は、骨を丈夫にするだけではありません。
ビタミンDで糖尿病予防=認知症予防
ビタミンDは、糖尿病の予防にも効果があると言われています。
糖尿病は認知症を誘発すると言われています。
つまり
日光浴でビタミンDを摂取 ビタミンDで糖尿病予防 糖尿病にならないことで、認知症発症のリスク低下 |
こうやって、好循環が生まれます。
しかもこの研究結果では、ビタミンDが一定量以下の場合の認知症発症率は100%とまで言われているそうです
その他の病気の予防にも!
またビタミンDの話になりますが、そもそもの体内の免疫力を高めてくれると言われており、大病でなくても、風邪予防等の効果が期待できます。
そして、日光浴は紫外線から皮膚ガンを誘発すると言われていますが、それと同時にビタミンDによる、ガン予防の効果が発表されているのです。
老人ホームでの日光浴のやり方
そんな疑問が浮かんだ方にご説明します!
散歩
リハビリという側面からも、散歩ができればそれに越したことはありません!
歩行に時間がかかってしまう方は、そこまで遠くまで歩こうとしなくいいのです。
日光にあたりながらなら、ゆっくりと短い距離でも、難しければ車椅子でも構いません。
日向ぼっこ
ベランダやお庭に椅子を置いて、出ているだけでも大丈夫です。
もし、可能であれば、足や手を動かす、簡単な体操をそこですることで、血行促進効果を高めることができます。
注意ポイント
窓越しだと、日光浴をしてもビタミンDの生成がされにくいと言われています。
窓際でお昼寝をすれば大丈夫というのは、効果があまり無いとされていますので、気をつけてください!
洗濯物を干す
特別養護老人ホームでは、身体レベルの関係で、なかなか難しいかもしれません。
もし、身体レベルが一定以上で、日常生活にリハビリを取り入れたいという方がいたら、洗濯物を干しにお庭やベランダに出ることをお勧めします!
毎日のことですし、体も適度に動かせて、日光にも当たれる。
日光浴の時間
厚生労働省のホームページ上の資料で推奨されている時間は
晴れた日・・・10〜15分
曇りの日・・・30分ほど |
前項の【注意】にも書いた通り、窓越しでは意味がありません。
外に出て、直接、日光浴をする時間の目安と考えてください。
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日光浴で骨粗鬆症予防のまとめ
日光浴で骨粗鬆症予防のまとめ
- 日光浴をすることで体内で生成されるビタミンDが、骨を強くしたり、病気の予防に効果的!
- 骨を強くしたり、病気を予防することで、寝たきり状態を防ぐ等、結果的に認知症予防が期待できる。
- 老人ホームでは、散歩や日向ぼっこ、洗濯物を干すなどして、日光浴をする時間を作ると効果的!
- 晴れた日は10〜15分、曇りの日で30分ほどの日光浴を厚労省も推奨している。
高齢者が要介護状態になる原因の一つに骨折があります。
つまり、骨を強くするということは、介護予防に直接繋がっています。